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桂 かい枝
KAISHI KATSURA
平成6年五代目桂文枝に入門。
NHK新人演芸大賞・文化庁芸術祭新人賞・咲くやこの花賞・第5回東西若手落語家コンペティション優勝・繁昌亭大賞爆笑賞など数々の賞を受賞し、上方落語の爆笑派として次世代を担う実力と人気を兼ね備えた期待の若手落語家。

これまでの落語家の枠に留まらず、世界に「RAKUGO」という日本独自の笑芸を広めようと1997年より海外公演を開始し、イギリス・カナダ・インド・ブルネイ・フィリピンなど、世界15カ国93都市(2011年11月現在)で300を越える英語落語公演を行い、『Laugh & Peace』の精神で世界に落語の笑いを伝えている。

2007年には文化庁の文化交流使に任命され、08年4月より半年間、文化交流使として渡米し、日本を代表して全編英語の落語公演を全米各地で行う。NHK教育テレビ『いまから出直し英語塾』にも出演。
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文化庁文化交流使として半年をかけて、全米をキャンピングカーで一周。自らハンドルを握り、家族とともに1万7千キロを走破!(東京大阪間を38回往復した距離。)

33都市で73公演を行い、のべ1万5千人のアメリカ人を爆笑の渦に巻き込んだ。

ニューヨークのコメディークラブのステージでも技を磨き、コメディークラブのオーナーも『お前はアメリカでも成功出来る』と絶賛!

ファイナル公演となるブロードウエイでの『ニューヨーク繁昌亭』には日本から桂三枝師匠も応援に駆けつけ、900人もの観客が! 最後は観客全員が総立ちとなって、スタンディングオベーションで最高に盛り上がり,地元紙にも特集記事が組まれるなど、一大ムーブメントとなった。
  またな〜三金〜
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久しぶりのブログが三金とのお別れの文章になるなんて、ほんま驚き。


人生って儚いなあとつくづく思います。


日々一生懸命楽しんで生きなな!


昨日は、喜楽館でのラクゴレンジャー


三金が企画してチケットの手配、喜楽館との段取りなど全部やってくれた会でした。


そんな久しぶりの同期会がまさか追善の会になるなんて、本人も思いもよらんかったやろと思います。


三金のことを大好きな出演者とお客さんが集まって、時に賑やかに、時にしんみり、でも終始笑いの絶えないいい会となりました。


ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。


三金も自分の通夜を抜け出して、絶対喜楽館に来てくれてたと思います。


弟子の笑金が最後三金の代わりに出て、精一杯の舞台をつとめた。


一番最終に稽古してもらったと言う「つる」


飛び出しで最終の新幹線乗らなあかんくて、生では見れんかったけど、米紫さんが送ってくれた動画で見た。


当たり前やけどところどころの言い方で三金を思い出し、泣きそうになった。


めっちゃ立派な高座やったよー


ほんま、三金も喜んでると思う。


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土曜日の朝、三金が救急車で運ばれたと聞いた時から、色々な思い出が溢れて来て、涙が止まりませんでした。


三金とは、3年の修行が終わって文鹿、米紫、吉弥と僕の五人で始めたラクゴレンジャーでずっと一緒にやって来ました。


2ヶ月に一回の落語会で色んな企画モノもやっていたので、打ち合わせや別の仕事でも顔を合わすことがすごく多く、お互いの悩みや苦労をぶっちゃけられる、同期の中でも特に仲間と言う気持ちが強い存在でした。


若い頃はほんま色んなアホなことしました。


落語会やのにゴレンジャーの覆面付けてショーをやったり、町中で映像撮ったり、1ヶ月みっちり稽古して、みんなで本格的な芝居を1日だけやったこともありました。ネタ作り合宿で有馬温泉行って素っ裸で大雪の中、みんなで締め出されたりもしたな。


ほんま25年間ずっと一緒に歩いて来た気がします。


僕は2つ年下の三金にずっと甘えっぱなしでした。無茶苦茶頼りにしてました。


子供の頃から落語が大好きで大好きで、落語をいっぱい聴いて来て、落語の知識も経験も豊富、中学・高校・大学・社会人とずっと落研だった彼は、噺家になってから落語をやり出した僕の「落語の先生」とも言うべき存在でした。


「できちゃった落語」の元になった「ハマチ」と言う会を南湖くんと三金とで始めたこともあって、新作の作り方は三金から色々教わりました。落ちを作るのが天才的に上手くて、落ちもいっぱい作ってもらいました。


NHKの新人コンクールで優勝したネタ「ハル子とカズ子」の落ちも考えてくれたのは三金です。僕はずるいので自分で作ったような顔してやってました。


古典落語のネタ下ろし直前にネタのこと悩んだら、相談するのはいつも三金でした。


どれだけ忙しくても時間を作って付き合ってくれました。


「尻餅」も稽古は染丸師匠につけて頂きましたが、ネタの細かなポイントとかは三金からいっぱい教わりました。


「船弁慶」も三金から仕草とか教えてもらいました。


つい先日の独演会の5日前、不安だらけだった「船弁慶」を一度高座にかけたいと相談して急遽、三金さんのカフェでやってる小さな会に出させてもらいました。嫌な顔一つせず、時間を調整して30分以上のネタをやらせてくれました。


そして、終わってからちゃんとアドバイスくれました。


「相手は玄人やで。今日は弁慶で来てるか自前で来てるか位のことは分かるやないかい」


と言うセリフに


「今日は弁慶で来てるか、自前で来てはるか」と「来てはるか」と丁寧語にした方がいいと細かなアドバイスくれました。


そして本番の10/28、弟子の笑金を連れて独演会を観に来てくれました。


最後の最後まで彼に迷惑かけてました。


いつ会うても嫌なことは一切言わず、人の悪口も言わず、自分をネタにして笑いを取る姿勢は凄かったです。


うちの家庭や嫁さん、子供のことも気にかけてくれて、ほんまにほんまにあんな優しい奴はおらんかったです。


笑金が入門して来た時、彼は僕のところに走って来て「うちも弟子が来たで!」と本当にうれしそうに話してくれました。


素晴らしい奥様にも恵まれてからは、本当に会うたび幸せそうで、ほんまに良かったなあとずっと思ってました。


25年頑張って来て、本当にこれからやっと我々の時代です。


師匠に気を使うことなく、やりたい落語を思い切り出来る立場にこれからやっとなれる、噺家としてこれからが一番いい時期、タイミングでした。


ほんまに、ほんまに、残念で、無念で、悔しくて、悲しくてやりきれない気持ちでいっぱいです。


今はただただ、自分のことは二の次で、めちゃくちゃ周りに気遣い、周りを笑顔にし続けて来た三金に「お疲れ様。ゆっくり休みや」と言うてやりたいです。


ほんまに、ほんまに、ありがとう!


めちゃくちゃ好きやったで。


またなー三金〜!


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by eigorakugo | 2019-11-13 09:33 | 日記
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ABCラジオ毎週木曜日お昼13:30〜15:30
『桑原征平の粋も甘いも』でアメリカから毎週リポートコーナーを担当(終了)

NEWS PAPERS
読売新聞隔週火曜日夕刊
『桂かい枝のアメリカ武者修行の旅』連載(終了)

雑誌
ぴあ(関西版)
『桂かい枝の英語落語アメリカ武者修行ツアー』連載(終了)

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